「朝食は一日の中で最も大切な食事」と、聞いたことがある人も多いでしょう。でも、実際のところ、朝にお腹が空いていなかったらどうすればいいのでしょうか?
このブログでは、朝に食欲がわかない理由を探りつつ、そんなときにおすすめの食べ方や食事のアイデアをご紹介します。
朝食の重要性とは?
「朝食は一番大事」は、まったくの迷信というわけではありません。
確かに、すべての食事はそれぞれに重要だと私は思っています。
その中でも朝食には以下のようなメリットがあります:
- 一晩中なにも食べていない体に、エネルギーを補給する
- 朝食をとる人は、糖尿病や心疾患のリスクが低い傾向(ただし、朝食を抜く人の生活習慣が全体的に不健康なことも影響しているかもしれません)
- 朝食をとる人のほうが、栄養バランスが良い傾向
- 衝動的な間食や過食を防ぎやすくなる
- 消化や体内リズムを整える(IBS=過敏性腸症候群の人にとっては特に大切)
- 睡眠にも好影響がある
つまり、朝食をとることは単に「食べる」というだけでなく、心と体を整えるスタートでもあるのです。
食事をうまくとるにも、朝食はとても大切
私が支援している食事がうまく摂れない方々にとって、朝食は欠かせないステップです。
朝食を抜くと、空腹感や低血糖によって不安が強くなり、思考や衝動を悪化させてしまうことがあります。また、実際の食行動が制限的であったとしても、身体の中では空腹がたまり、のちのちの暴食や衝動食につながることも。
朝食をとることで、エネルギーの安定や気分の改善が見られるケースがとても多いです。
なぜ、朝に食欲がないのか?
朝食が大切だとわかっていても、実際には朝食を抜いてしまう人がたくさんいます。その理由はさまざまです:
- 時間がない(特に寝坊しがちな人や、子育て・在宅ワーク中の人)
- 食べたいと思える朝食メニューが見つからない(※朝食=ごはんやパンでなくてもOK!)
- 夜に食べすぎて、朝も満腹感が残っている
- ホルモンの影響(朝は食欲ホルモン「グレリン」が低く、満腹ホルモン「レプチン」が高い)
- 不安やうつによる食欲の低下
- 超早起きや夜勤で、体内リズムが乱れている
- 起きてすぐのコーヒーが食欲を抑えている
- 吐き気(妊娠、薬の副作用、IBSなども要因に)
食欲がないときの対処法
1. 少し待ってみる
起床後1時間以内の食事が理想ですが、体調や気分に合わせて、無理せず「ちょっと待つ」のもOK。ただし、長時間放置しないことが大切です。
2. 生姜を入れた飲料を飲む
起きたばかりで気持ち悪いときには、生姜湯、ジンジャーティーがおすすめ。生姜は胃の動きを助け、吐き気にも効果的です。
3. 軽く体を動かす
5〜10分の散歩やストレッチ、音楽に合わせて少し体を動かすことで、食欲が戻ってくることもあります。
4. コーヒーは少し後に
カフェインは食欲を抑える作用があるため、朝食の後に飲むほうがベターです。
5. 空腹サインを「別の形」で探す
お腹が鳴る以外にも、空腹は「不安感」「集中できない」「疲労感」などの形で現れることがあります。自分なりの空腹サインに気づくことも大切です。
食欲がないときに食べやすい朝食アイデア
① 冷たくて柔らかい・さっぱり系
- スムージー(バナナ+ヨーグルト+ナッツなど)
- ベーグル+クリームチーズ
- シリアル+牛乳+ナッツや種子
- おにぎり
- 果物入りヨーグルト
- ピーナッツバタートースト
② しっかりめ
- フレンチトースト
- 朝食ブリトー
- オートミール(果物を加えて)
- 昨夜の夕食の残り物や、冷凍ピザなども立派な朝食に!
③「朝の前菜」を取り入れる
朝からしっかり食べられないときは、「朝食の前菜」から始めてみましょう。少量からスタートすることで、後から自然に食欲が湧くこともあります。
- フルーツ+ナッツ
- ヨーグルト
- プロテインバー
- シリアルやクラッカー
- 小さいトースト1枚だけ
- フルーツジュース+チーズ一切れ
最後に
「朝食はこうあるべき」といった固定観念を手放すと、自分に合ったスタイルが見えてくることがあります。
とくに、IBS、摂食障害の回復期や、食事との関係に悩んでいるときは、「何を食べるか」よりも、「どう向き合うか」のほうがずっと大事です。
自分自身を養う方法に迷っているなら、専門家と一緒に試行錯誤していくのも選択肢のひとつです。少しずつ、「自分に合った食事との付き合い方」を見つけていきましょう。
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