ダイエットや、理想の食事をしようとするときに、
「何をすればいいかは分かっている。でも、それができない」と感じたことはありませんか?
もしそうなら、この記事はあなたにぴったりです。
「分かっているのに、できない」——そんな自分が嫌になるとき
「何をすればいいかは頭では分かっているのに、うまくできない」という言葉をよく聞きます。
ダイエットのための食事、健康的な食事、摂食障害の回復、ボディイメージの改善、あらゆる体型の人のための健康的な食事について、すでに多くの情報をみなさんは調べているでしょう。ヒント、実践のためのコツも知っていて、やりたいと思っているのではないでしょうか。
それでもなお、実際に変化を起こそうとすると、どうしても同じ思考や行動を繰り返してしまう…。
「分かっているのに、できない」。それがどれほど自分が嫌になるか、よく分かります。
健康的な食事の考え方を「理解する」ことと、「やる」ことは、まったく別のものです。
変化に苦しむのは“あなたのせい”ではない
たとえ自分の目指す方向がはっきりしていたとしても、行動に移すのが難しいのには理由があります。
- 変化に必要なスキルや情報が、まだ揃っていない
- 心が弱っている(たとえば“戦うか逃げるか”の反応)時、落ち着いて選択する余裕がない
- 「こうすべき」と思っていたことが、実は本当はそうじゃなくて、自分でブレーキをかけている
どの理由であれ、「あなたが無価値だから」「努力が足りないから」ではありません。
でも、こうした行き詰まりはよく“恥”と結びついてしまいます。
では、これからどうやって抜け出しましょうか。
ダイエットや摂食障害で思考のパターンから抜け出すのが難しい理由
考え方、思考の癖、行動というのは、頭の中にできた筋道を通っています。
長い時間をかけて何度も補強されてきたその筋道は、しっかりと根付いており、歩きやすく舗装されています。
「気づいたらまた批判的な思考をしていた」「無意識に食べるのを我慢していた」と感じるとしたら、それはこの“慣れ親しんだ道”を脳が自動的に選んでいるからです。
この道は、ダイエット、食事制限、自己否定的などの経験によって、何千回も繰り返し使われてきた“いつも通る道”になっています。
では、新しい思考パターンに変えようとすることはどういうことかというと、それは、新しい道を歩こうとするようなものです。
慣れ親しんだ目をつぶっても歩ける道を通らず、どこに向かっているかもはっきりしない道を、不安とともに進んでいく。
心地よくて今まで通っていた慣れ親しんだ道に戻って行きたくなるのは当然のことです。
でも、新しい道を選ぶには理由があります。
その慣れ親しんだ道は、あなたを堂々巡りさせているかもしれないし、危険場所に連れて行っているかもしれない。
なぜ変化は怖く、難しく感じるのか?
この例が、あなたがストレスを感じているときに、新しい行動を取ったり、思考パターンを変えたりするのがどうしてこんなに大変なのかを、少しでも理解する助けになりましたか。
“闘争・逃走モード”のときに、わざわざ違う道を行ったりする余裕はなかなか持てません。
だからこそ、意識的な計画やリマインダーが大きな助けになるのです。
そうでないと、自然と脳は「慣れ親しんだ道」へと戻ってしまいます。
でも、安心してください。
新しい道を歩むたびに、その道は少しずつ歩きやすくなっていきます。
時間が経てば、新しい道はあなたにとっての“新しい定番”になり、今までの道は使われなくなっていきます。
これは「神経可塑性」の話
これは単なる比喩ではなく、実際に私たちの脳の仕組みを表しています。
神経可塑性という、脳が新しいパターンを学び、時間とともに変化し、新しいつながりを作る力です。
たとえば、
- 「午後のおやつを太るからと我慢してしまう」
- 「鏡を見てすぐに自分を批判する」
- 「感情を麻痺させるためについお菓子に手が伸びる」
こうした行動は、すでに固くなった“神経の近道”を通っています。
でも、
- 「おやつの時間にきちんとエネルギーを補給する」
- 「鏡の前でポジティブな言葉を自分にかける」
- 「食べ物以外の方法で感情と向き合う」
こうした“新しい行動”を意識的に繰り返すことで、脳に新しい道ができていきます。
最後に
もしあなたが、同じ失敗を繰り返してしまう、前に進めない気がする、頑張っているのにうまくいかない、と落ち込んだりしているなら、この過程には時間がかかるのだということを思い出してほしいのです。
「知っている」ことと、「できる」ことは違います。
でも、前に進むたびに、それは少しずつ楽になっていきます。
だから、自分を責める代わりにこう想像してみてください:
あなたは、新しい道を切り拓いている。
そして、たしかに進んでいる。
あなたなら、きっと大丈夫です。
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