
「ダイエット中、○○してもいいですか?」にプロの視点でやさしく回答
「夜ごはんって何時までに食べるのが正解?」
「ごはんを抜いたほうが痩せる?」
多くの方が抱くこうした疑問、栄養相談でも本当によく聞かれます。
この記事では、現役の管理栄養士として多くの方の栄養食事指導に携わってきた私が、
ダイエットのよくある質問にお答えします。
無理なく続けられる方法を一緒に探しましょう!
Q1. 夜ごはんは何時までに食べればいいの?
A. 就寝の2〜3時間前までに食事を終えるのが理想です。
よく「20時以降はNG?」と聞かれますが、それよりも“寝る直前に満腹にならない”ことがポイント。
満腹のまま寝てしまうと、消化にエネルギーを使ってしまい睡眠の質が低下したり、脂肪が蓄積しやすくなります。
また、寝る前に食べると、起きているときよりも消費カロリーが少なくなります。
寝ている間の活動はしませんよね。
そのため、体はカロリー消費を基礎代謝量しか使いません。
寝ている間、体はせっせとエネルギーを脂肪として蓄えています。
なので太りやすくなってしまいます。
おすすめの工夫:
- 就寝の2〜3時間前までに夕食を済ませる
- 遅くなる日は雑炊やスープなど、消化の良いメニューにする
Q2. ごはん(お米)は抜いた方が痩せますか?
A. 過度な炭水化物制限はおすすめしません。
炭水化物の主な源としては、ごはん、めん、パン。
ごはんは体にとって大切なエネルギー源。極端に制限すると代謝が落ちたり、筋肉量の減少につながることもあります。
また、脳の栄養源は炭水化物です。炭水化物を抜くと勉強や仕事のパフォーマンスが低下することも。
適度な工夫がおすすめ:
- ごはんの量を茶碗1杯(100〜120g)に調整
- 雑穀米や玄米など、食物繊維の多いものに変える
- よく噛むことで満足感アップ
Q3. 間食しても大丈夫ですか?
A. 時間と内容を選べば、間食も取り入れてOKです。
我慢しすぎて夜にドカ食い…というパターンを防ぐためにも、適切な間食は有効な手段になります。
間食のカロリーを上乗せするとやはり太ってしまうので、間食をしたら、その分のカロリーを次の食事で少しだけ削るとよいですよ。
間食のポイント:
- ナッツ、ゆで卵、ヨーグルトなど栄養価の高いものを選ぶ
- 高カカオチョコレート(70%以上)もおすすめ
- 目安は100kcal以内/回
- 寝る前の「ながら食べ」はNG
Q4. サラダを食べていれば痩せますか?
A. サラダだけの食事は栄養が偏ります。
野菜はとても大切ですが、たんぱく質や炭水化物もバランスよく摂ることが大切です。
また、ドレッシングもものによってはカロリーがとても高いものがあります。
塩分制限が必要な方も塩分の取りすぎに。
たかが調味料、されど調味料、使いすぎにも注意しましょう。
理想の組み合わせ:
- 野菜+たんぱく質(鶏むね肉、豆腐、ゆで卵など)
- ドレッシングは大さじ1を目安に
- スープや味噌汁も取り入れて満足感アップ
Q5. リバウンドしない方法はありますか?
A. 続けられる習慣を作ることがリバウンド防止のカギです。
急激な減量や極端な食事制限は、身体が「飢餓状態」と認識して省エネモードに入りやすく、結果としてリバウンドにつながりやすくなります。
習慣化のヒント:
- 外食時も「選ぶ意識」を持つ
- 常に冷蔵庫にヘルシー食材を常備
- 「完璧」を求めすぎず、70点でOKと思う気持ちも大事
Q6. 朝ごはんは抜いた方がカロリーを抑えられますか?
A. 朝食を抜くことでむしろ太りやすくなることがあります。
朝食を抜くと昼にドカ食いしてしまったり、血糖値の急上昇や代謝の低下を引き起こす可能性も。
朝に食べることで体温が上がり、1日の代謝がスムーズになります。
おすすめ朝食例:
- ごはん+納豆+味噌汁+野菜
- トースト+ゆで卵+野菜スープ
- オートミール+ヨーグルト+果物
Q7. プロテインを飲めば痩せますか?
A. 痩せ薬ではありませんが、栄養補助として有効です。
プロテインはたんぱく質補給を目的とした食品。食事だけではたんぱく質が不足しやすい方には、補助としておすすめです。
使い方のポイント:
- 1回100〜150kcal以内の商品を選ぶ
- 間食代わりやトレーニング後に活用
- 主食の代わりに置き換えるのはNG
Q8. 甘いものがやめられません…
A. 我慢しすぎは逆効果。上手に取り入れることが大切です。
「絶対禁止」にするとストレスが溜まり、かえって暴食に走ってしまうことも。頻度と量をコントロールする工夫が大切です。
おすすめの工夫:
- 15時のおやつに小さめスイーツ1つ
- コンビニなら100〜150kcal以内のデザートを選ぶ
- 「毎日」ではなく「週2〜3回」などペースを決めて楽しむ
Q9. 水をたくさん飲むと痩せるって本当?
A. 水分は代謝サポートにはなりますが、“飲むだけで痩せる”ことはありません。
しっかり水を飲むことで、代謝がスムーズになり、便秘やむくみの解消にも役立つと言われています。
水分摂取の目安:
- 1日1.2〜1.5リットル(カフェイン・アルコールは除く)
- 常温〜白湯がベター
- 食事中の飲みすぎは胃液を薄めるため要注意
Q10. 停滞期ってどうすればいいの?
A. 停滞期は誰にでもある自然な反応。焦らず、続けることが大切です。
また、体は恒常性を保とうとする力がとても大きく働きます。
※恒常性とは、今ある状態を保とうとする力
いったん体重が減ると、その減った体重を保とうとしているため、体重が減らない時期がやってきます。
これを停滞期と言います。
停滞期に、体重が減らなくて、嫌になってダイエットをやめてしまう人が続出。
ここさえ乗り切れば、また体重は減っていきます。
ダイエット中に体重がピタッと止まる「停滞期」は、体が順応してエネルギーを節約している証拠です。
対処法:
- カロリー制限をさらに強化するより、栄養バランスを見直す
- 軽めの運動(ウォーキングやストレッチ)を追加
- 睡眠やストレス対策も忘れずに
我慢のやり時。頑張って乗り越えましょう。
まとめ|
無理なく続けられる自分だけのスタイルを見つけよう
ダイエットには“絶対的な正解”はありません。
大切なのは、自分の生活スタイルや体質に合わせて、心地よく続けられる方法を見つけることです。
一時的な我慢よりも、小さな工夫の積み重ねが成功のカギ。
「頑張りすぎない」「完璧を目指しすぎない」ことも大切です。
これからも、あなたに合った“続けられるダイエット”を一緒に見つけていきましょう!
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